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いしげ結城紬のできるまで

いしげ結城紬は常総市(旧結城郡石下町)で生産される正絹紬です。今からおよそ二百年前、農家の人たちが綿で作った木綿織が始まりといわれています。明治時代に入り絹綿交織のお召の試作に成功し、昭和三十年頃まで「いしげ織り」として発展しました。その後、正絹紬絣へ技術転換し、現在は「いしげ結城紬」として親しまれています。工程としては、染色、糊付け、整経(せいけい)、絣(かすり)作り、はた巻き、はた織りで仕上がりとなります。

原料

MATERIAL

いしげ結城紬で使用する糸の原料は全て絹です。糸は主に真綿手紡糸(真綿から機械で撚りをかけながらひきだした糸)や生糸(繭から直接繊維をひきだした糸)など、動力織機のスピードに耐えられる強度をもつ糸を原料糸として使用しています。

01.染色

STAINING

染色する糸の量によって、和釜を用いた毛染めまたはカセ染色機を使用して染色をします。目的の色にするためには、色合わせの技術など高い技術と経験が必要になります。

02.糊付け

STARCH

糸の毛羽立ち、糸切れなどを防ぎ、製織しやすくするために糊を付けます。糊の材料には主に小麦粉をもちいます。

03.整経

WARPING

必要なたて糸の本数と長さを揃えます。整経糸量が少ない場合には、手延べで整経し、糸量が多い場合にはドラム整経機で整経をおこないます。

04.絣(かすり)作り

KASURI

絣くくり方法
 
すり込み方法
 
捺染方法
 

設計された図案にあわせて糸に絣模様をつけていきます。その方法は絣くくり方法(写真上)、すり込み方法(写真中)、捺染方法(写真下)があり、絣柄の種類などにより使い分けます。

05.はた巻き

HATAMAKI

図柄に合わせて、たての絣糸と地糸(無地の糸)を配列し、一定の張力をかけてお巻き(整経した糸を巻き取る木製の筒)に巻きつけます。

06.はた織り

WEAVING

いしげ結城紬は動力織機で製織されます。絣模様の製織は一本一本柄を合わせながら、横糸を織り込んでいきます。